「アルカイダ」タグアーカイブ

スンニ派世界の退潮が招く世界的混乱

◆「クウェート侵攻、間違いだった」 スンニ派とシーア派の対立の話をすると、2時間講義しても最後に「同じ宗教なのに殺し合うというのは理解できない」という質問が出て話は振り出しに戻り、理解が深まることはない。日本人のイスラム理解はこの一点においては私がアラビア語の門を叩いた30~40年前と変わっていないと感じる。宗派対立だ、と言うからわからないのである。それは、聖なる教えを権力闘争に利用するために人間が作り出したものであって、極論すれば敵を殺すこと(=合法的殺人)を聖戦の名のもとに奨励する政治運動である。このことを冒頭に述べたうえで、イッザト・イブラヒムの話をしよう。 イブラヒムはイラクのサダム・フセインの副官、いわ … 続きを読む スンニ派世界の退潮が招く世界的混乱

真の敵はスンニ派過激主義

◆説明がつかない化学兵器使用 「自国民を攻撃するはずがない」と、シリアのムアレム外相は化学兵器の使用を否定したが、アルジャジーラの人気番組に登場したある評論家は「何が自国民だ。彼らは頼みもしないのにやってきてイスラム教徒を抑圧し続けている異邦人だ」とののしった。シリアの内戦は、少数派のアラウィ派を核とするバース党独裁政権と、これに抑え付けられていた多数派、スンニ派の反乱の戦いである。そのスンニ派住民、特に子供が神経ガス中毒症状を呈して大量死しているのだから、政権側が化学兵器を使ったであろうと疑われるのは当然だ。しかし、アサド政権側の「応援団長」であるプーチン露大統領が言うように、圧倒的な軍事的優位を保っていた政権 … 続きを読む 真の敵はスンニ派過激主義