「サウジアラビア」タグアーカイブ

望まれる湾岸君主制国家の安定

◆独裁者を苛立たせるのは穏やかな諫言 今年初め、本欄でトルコのエルドアン大統領と、亡命サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏の二人を相次いで紹介した際、私はこのような事件が起きるとは夢にも思わなかった。それは、惨殺されたカショギ氏も同じであっただろう。「穏健な改革を口にするだけの知識人がなぜ15人もの暗殺集団に殺されなければならなかったのか」―。そんなテレビ取材に、「本人も夢想だにしなかったから、迷わず総領事館に入ったのだろう」と私は答えた。それほどに、独裁政治は何をするかわからない恐しさがある。 「穏やかな諫言こそ、独裁者を苛立たせるのだ」と、あるアラブの政治学者は言う。イスラム過激主義が静かに広がるアラブ・ … 続きを読む 望まれる湾岸君主制国家の安定

強権政治 最大の敵はSNS

◆「春」から7年後のアラブ世界 強権政治への民衆革命と言われた「アラブの春」から丸7年。米国に亡命中のサウジアラビア知識人ジャマール・カショギ氏は最近、「少なくともその発端であるチュニジアが元気で、人々が憎しみあったり、抑圧されたりしていないことは喜ばしい」とツイートした。 7年後のアラブ世界では、シリア、イエメン、リビアなどで同胞同士が殺し合う戦争が今も続いている。 また、「反革命」クーデターで政権奪取に成功したエジプトのシシ大統領は、大統領選の対立候補を収監してまで、事実上の単独候補となるよう策謀し、独裁の基盤を固めている。多数の富豪をリッツ・カールトン・ホテルに「招待」して逮捕し、1000億ドル以上を文字通 … 続きを読む 強権政治 最大の敵はSNS

サウジとカタール 死闘の内幕

◆領空侵入なら民間機も撃墜 「テロ支援は許さない」という大義名分を振りかざして、サウジアラビアなど4カ国がカタールに厳しい「封鎖」を始めてもうすぐ3カ月。それは、戦争行為にも等しい過酷なもので、食料品から建設資材まですべてを輸入に頼るカタール経済を直撃した。幸い、海と空からの輸送は辛うじて確保されているので、大きな混乱は伝えられていないが、例えば資材の調達先変更による建設コストの値上がりは、2022年ワールドカップ開催をにらんで成長を続けてきた同国経済に暗い影を落としている。 そんな中、サウジ資本の衛星ニュース専門チャンネル「アルアラビーヤ」は、「カタールの民間航空機が領空を侵した場合、『敵対的な標的』として撃墜 … 続きを読む サウジとカタール 死闘の内幕