「テロ」タグアーカイブ

中東の強権政治とどう付き合うか

◆スーダンの弾圧で100人死亡 民主的な改革を求める人々が座り込みを続けているスーダンの首都ハルツームで、治安部隊が強制排除に乗り出し、およそ100人が死亡、数百人が負傷し た。第二の「アラブの春」とも呼ばれる「民衆蜂起」の様相であり、首都は混乱が続いている。事実上の支配者である軍によるこの強硬措置は、エジプトのシシ現大統領が 2013年8月、選挙で選ばれた 前大統領をクーデターで倒 したことに抗議する民衆数百人を「虐殺」した事件に酷似している。 報道によれば、スーダン軍事評議会の議 長らは、この事件を起こす直前にエジプト、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)を訪問して各国首脳と協議しており、現場では、近く … 続きを読む 中東の強権政治とどう付き合うか

ベールを被った女性宰相

◆NZ首相にイスラム世界から称賛の声 モスクで礼拝中の人々を無差別に大量虐殺するという衝撃的な事件の対応に当たったニュージーランドのアーダーン首相のイスラム圏における評価がうなぎ上りだ。イスラムのしきたりを受容する形でベールを被った女性宰相の姿はドバイの超高層ビルにも投影され、「ノーベル平和賞を!」との呼び声まであるという。首相は率先して頭髪を覆い、国会にイマームを招いて、世界的にも例のない議場での「コーラン朗誦」をさせ、テレビ・ラジオ局には礼拝の呼びかけである「アザーン」の放送を要請した。この、異例づくめの「パフォーマンス」は、「謝罪するなら威儀を正してせよ」ということだろう。「犯行は明白なテロ」、「(白人至上 … 続きを読む ベールを被った女性宰相

暴力的過激主義と戦う

◆テロを現象面からとらえる 10月末、トルコの保養地アンタルヤで、世界の研究者と実務家を集めた「暴力的過激主義対策」のシンポジウムがあった。主催したのはアブダビ(アラブ首長国連邦)にあるこの分野の独立した世界的研究センター「ヘダーヤ」だ。今更の議論だが、世界的関心事である「テロリズム」について、国際社会は統一した定義を提供することができない。ある国のテロリストは、別の国や民族にとっては「自由の戦士」であるかもしれないからだ。つまり、「イスラム国」(IS)やアルカイダが怪物のように急成長した背景には、そのような民族、宗教間の不一致が横たわっている。そこで国際社会はこの問題をより現象面から捉えることとし、いわゆる「テ … 続きを読む 暴力的過激主義と戦う

イスラム世界は自己変革を

◆相次ぎテロで「禁句」に言及 ロンドンで3か月間に3度目の無差別テロが発生した翌日の6月4日、メイ首相は「もうたくさんだ」との強い非難の言葉と共に、惨劇を繰り返さないためには「4つの変革」が必要だと声明した。注目されたのは、首相が「共通のネットワークは存在しないが、事件はひとつの重要な意味でつながっている」として、「イスラム過激主義という邪悪な思想」と戦う、と述べたことだ。首相はさらに「それは、憎悪を煽り、分裂と分離主義を慫慂し、西洋の自由と民主主義、人権を重んじる価値がイスラムとは相容れないと主張する思想だ」、と断定した。この認識は世界的にも広く共有されているが、「イスラム」を名指しすると、英国社会のイスラム系 … 続きを読む イスラム世界は自己変革を