尖閣へのプレス・ツアー

FBにアラビア語でコメントしたことで、当然ながら幾人かのアラブ・メディアの友人たちからの反応が直ちにあった。
中でも、この欄で時々話題にするパンオリエントニューズ(Panorientnews)のアズハリ代表と有意義な意見交換をすることができた。同氏によれば、国際メディアの報道が北京寄りになるのは自明のことであり、その理由は国際ニュースは主要英字メディアが独占しており、その翻訳に頼らざるを得ないこと、そして、各社の北京発のニュースが、共産党独裁政権下で配信を許されたニュースであるため、中国政府の立場を反映したものとなってしまうことであるという。確かにその通りだと私も思う。そこでせめて東京からアラブの主要メディアにニュースを配信している貴殿は中立的に、日本の立場を正しく伝えてほしいと頼んだら、こんな記事を書いたと見せてくれた最新記事には「係争地」という言葉がしっかり入っていた(笑)。
Pan Orient News の記事(アラビア語)
それはないだろうと意義を唱えたところ、彼自身が「中立」であり、「日本政府のラッパ」でないことを示すためにも、それは絶対に取り去ることのできない表現だという。冗談のようだが、日本の新聞が「イスラエル」と書かず、「占領されたパレスチナ」と彼の国を呼ぶようになるなら、喜んで「係争地」呼ばわりはやめてもいい、とまで。これは、裏返せば、日本政府が国内向けに勝手に主張してきた、「領土問題は存在しない」という立場は、国際的にまったく信用されてもいなければ、認識すらされていない、ということを意味している。それが係争地だ、という認識は、「イスラエル」のように根付いているというのだから!
アズハリ氏からは、「一度尖閣への東京駐在記者のツアーを求めたが政府に拒否された。(日本の領土だというなら、一般国民も含め)記者の渡島を制限するようなことはすべきでなかろう。」という指摘もあった。政府は、これまで問題の棚上げ方針、という役人にとっては一番都合のよい方法で問題を先送りしてきたが、この件についての立場をきちんと表明するということと、問題をプレイアップすることとは全く別物である、ということにもっと早く気付くべきではなかったか(おそらく、気づいていながら放置していたのだが)。
おびただしい漁船がうんかのごとく押し寄せようかという今、日本の実効支配の実情と中国側の言いがかりの根拠のないことは、しっかりと国際社会に訴えなければならない。その方策として、外国プレスツアーを実施することは、極めて効果的だと膝を打った次第である。検討に値すると思う。

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