エリコ・モニタリング・レポート

2021年9月11日 (No.21164)

エリコの目より ーイスラエル治安当局司令部は、逃走中の6人のパレスチナ人収監者を発見した場合は「生きて拘束する」よう注意する必要があると述べた。「彼らを殺害した場合は、西岸・ガザ地区の第三次インティファーダの引き金となる。それは第一次、二次のそれより大きなものとなるだろう、とのこと。ある将官は、彼らは英雄視、神聖視されている、と述べた。クネセット議員や元閣僚らが、「脱獄者は粛清せよ」と呼びかけていることへの反応。
エリコ・モニタリング・レポート

2021年9月10日 (No.21163)

◆ エリコの目より ―スペイン・プブリコ紙が「9.11事件以降の中東の変化」と題して論じた要旨: 「政治的イスラム」運動が崩壊すると共に、民主化の試みも途絶え、西側は、イスラム的な動きを抑えるために最も「閉鎖的」な政権を支持している。・・・「政治的イスラム」(=イスラム過激主義)は今後しばらく日の目を見ないだろう。しかし、今、うまく行っているからといって、将来復活しないという保障はない。パレスチナの状況は2001年当時より悪化していて、中東の不安定さは高まっている。西側は、これ以上の問題を経験したくない一点で、これからも中東の独裁体制を支援し続ける。
エリコ・モニタリング・レポート

2021年9月9日 (No.21162)

◆ 中東の新型コロナ動向より ―モロッコは、アラブ諸国の中ではもっと早くワクチン接種が進んだ国であり、今年前半はその効果が十分に発揮されていたが、 8月上旬には新規感染者数が連日1万人を超える過去最大の感染拡大が起きた。8日発表の新規感染者数は3,930人と落ち着きを見せてきているが、死者数は今も70人~80人/日の高い水準で推移している。
エリコ・モニタリング・レポート

2021年9月8日 (No.21161)

◆ エリコの目より ―イラク司法省は、「(IS所属容疑等)テロリストとして刑務所に収容されている受刑者の数はおよそ5万人である」と初めてその衝撃的な数字を発表した。そのうち、死刑を宣告されている者が約半数いるが、死刑執行の大統領令が出ないため、未執行とのこと。 ◆ 中東の新型コロナ動向より イスラエルでは、9月1日に新規感染者数が20,523人と過去最高値を記録したが、翌日は11,000人台、3日は6,200人台へと低下した。
エリコ・モニタリング・レポート

2021年9月7日 (No.21160)

アルジャジーラ放送のニュース・ヘッドライン、アフガン関連より ■ 米の国務長官と国防長官がドーハを訪問。米はカタールを「地域で最も親密な軍事パートナーの1つで、アフガニスタンからの退避の最大かつ第1の拠点」と評価。カブールにはさらなるカタール機が到着 ■タリバン、パンジシール州完全制圧後に「アフガニスタンの戦争は終わった」と宣言。同州の反タリバン勢力指導者は制圧された事実を認めつつ、「戦闘を継続して、タリバンと戦うあらゆる勢力を支援する」と誓う ■アルジャジーラの検証番組、タリバンの進軍を前にしたアフガン政府の軍事・防衛体制崩壊の最終段階からタリバンのカブール制圧に至るまでの様子を独自の映像で浮き彫りに
エリコ・モニタリング・レポート

2021年9月6日 (No.21159)

―シリア政府軍が南部ダラア・バラドの諸地区を激しく砲撃し、オマリー・モスクを地対地ミサイルで攻撃するに至った。シリアの革命が2011年に同モスクから始まったという経緯がある。2018年に政府軍が露空軍や民兵集団に支援されてダラア県を制圧したが、県内の一部は、当時の停戦合意に基づいて残留した反体制派武装勢力の支配下にあった。約2か月前から政府軍がこの地域を包囲しているため、停電や水の供給停止が起こり、食料や医療サービスが欠乏している。8月31日の夜遅く、露の仲介で停戦合意が成立し、、、
エリコ・モニタリング・レポート

2021年9月5日 (No.21158)

◆ 中東の新型コロナ動向より ―サウジアラビアの新型コロナ対策アプリ「タワッカルナ」の使用者が230万人を超え、75カ国以上でサービスが提供されている。当初、ロックダウン中の通行許可を管理する目的で提供されたスマホアプリは、第二段階に入ると、PCR検査予約、ワクチン接種予約、集会コントロール、健康パスポート発行、巡礼サービス、各種証明書ポートフォリオ、情報掲示板等の機能が加わった。第三段階に入った現在は、戦略的パートナー関係の構築、付加価値の追加、世界的な使用の拡大を図っている。
エリコ・モニタリング・レポート

2021年9月4日 (No.21157)

アルジャジーラモニタリングのニュースヘッドラインより ■ タリバン政治事務所代表、「全てのアフガン人を代表する包括的な政府の形成を行っている」「経済プロジェクトには治安の安定が必要」と語る ■ パンジシール渓谷で戦闘が続き、タリバンはベリヤーン郡を制圧したと発表。マスード氏の部隊は「攻撃を阻止」と主張 ■ カタールの技術専門家、カブール空港の修復を開始。カタール外相特使は、人道物資搬入ルート開設に期待を示し、「政権移行や政治的解決についてタリバンと協議する」と語る ■ 米、「タリバンとの連絡経路を維持する」と強調。EUは、対タリバン合同窓口を設け、カブールでの存在感を確保する方針で一致。NATO、「アフガン新政府承認の議論は、その行動に基づいてなされる」と声明
エリコ・モニタリング・レポート

2021年9月3日 (No.21156)

◆ エリコの目より ―トルコのチャウシオール外相は「EUが、金を支払ってアフガン難民をトルコに留め置こうと考えているのであれば、協力はできない」と述べ、一時的であってもアフガン難民を滞在させることに否定的な考えを示した。
エリコ・モニタリング・レポート

2021年9月2日 (No.21155)

◆ 中東の新型コロナ動向より ―ヨルダンの感染状況は新規感染者数、および死者数の指標で見る限り5月以降落ち着いており、急激な感染拡大を経験中の隣国イスラエル、経験した後改善中のイラクと好対照を示している。1日発表の新規感染者数は965人で、一時の500人未満の時期からは漸増しているものの、1,000人前後で推移している。同日の死者数は11人でここ1か月の平均値程度であった。人口が同規模のイスラエルでは43~54人が毎日死亡している。