エネルギーはみんなのもの(4の2)

前稿で「原発作業員はヒーロー」ということに言及しました。
しかし、そこには日本社会が全体として触れようとしなかったタブーがありました。国も電力会社も、そしてマスメディアも、みんな知っていながら、この問題の解決に取り組もうとはしませんでした。これからも放置するのでしょうか。
私がこのことを言うのは、福島第一原発を安全に冷温停止させ、放射線源を完全に封じ込めなければ、福島県の未来も日本の未来もない。それほど大事な仕事だから、日本国民は、英知を結集してそのことに当たらなければならない、と思うからです。今は比較的順調に作業が進んでいる、という大本営発表を聞いて安心していますが、まだ安心できる状態は程遠い、ということのようでもあります。この問題の解決には、日本の最先端の技術と努力が傾注されなければならないはずです。
ところが、現場の実態は、途上国でもここまでひどいことはしない、非道なことはしないということが堂々と行われているようです。そして、事故後の今も、その状況は放置されている上、その改善を求める国民的な声は上がっておりません。
このことは断片的に、過去繰り返し伝えられた記憶はあります。しかし、改めて次の2つのレポートを読むと、愕然と致します。
原発の炉心に「飛び込む特攻隊」「被曝要員」として使い捨てられる下請け労働者
ピンハネ率93%・核燃料プールに潜る外国人労働者-重層的下請構造で使い捨てられる福島原発労働者
1.最近当ブログは、国会議員の先生方にもご参照いただいているらしいので、立法行政府に対しては次のようなお願いをしておきたいと思います。
国民の命と国益の最優先事項を守る最前線であらゆる法令違反が放置され、非道な労働慣行がまかり通っているようです。原発の国有化、ないしは特別法の制定、といった国家の強権でこの状態を正常化するよう、直ちに行動していただけますよう。民間の事業として任せ放しにしておくのでは、おそらく改善できないでしょう。
2.我が国が戦後、豊かな社会を実現できたのには、民主的な労働組合運動の大きな寄与がありました。「連合」加盟700万人の労働者の皆さん。今こそ、真に労働者の団結と連帯を示して、この問題の解決に取り組むよう、行動を起こして下さい。皆さんの支持する民主党政権を通じて、この問題を解決しようではありませんか。もちろん、共産党系組合の方々も力を合わせて頂きたいものです。
3.「脱原発」を唱える人こそ、よりこの問題の解決に関心を持たなければなりません。太陽電池パネルを田んぼにどれほど並べても、原発は無くならないのです。日本全国いっぱいある原発をなくすためには、また、中国韓国含め、世界中に林立している原発を廃止するには、その廃止の作業、核廃棄物☢の処分を安全に進めていく技術と作業員が必要なのです。マスメディアはこのことを啓蒙しなければならないのではないでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました