被インタビュー者のご紹介
東京大学医科学研究所 上 昌広教授は、人的ネットワークによる支援の重要性を強調した。今回の健診は上教授と星槎グループの宮澤会長の連携による被災地支援の一環として行われた。医科研から5人の医師が参加した他、九州大学整形外科教室、日本プライマリ・ケア連合学会(PCAT)、東大病院、横浜市大を含む総勢12人の医師が健康診断と相談にあたった。また、被災した南相馬市民病院の看護師2名や東大渋谷研究室の学生を中心とする医療スタッフ計14名は、皆、上教授の呼びかけに呼応した人たちである。
星槎グループ会長の宮澤保夫さん。「不登校などのメッセージを発信する子どもを理解できる大人を育てなければならない」というユニークな発想で幼稚園から大学まである学園を運営する宮澤さんは震災が起きたとき、海外のこどもを支援する事業展開のため東南アジアに出張中だった。秀吉の中国攻めよろしく、まずは本丸が大変ととって返し、旧知の上教授と被災地の医療支援にあたる。「こんなに沢山集まりました」と支援物資を山積みして被災者に配ろうとしないお役所仕事を目撃したとき黙っていられますか?と率直な怒りを口にする熱血漢。
「情報のない中、2900余人の村民の命を第一に考え、自主避難を決定せざるを得ませんでした」と語る遠藤雄幸村長。この朝は健診に立ち会いわれわれのインタビューにお付き合い下さった後、「菅総理が来県するので…」と慌ただしく移動していった。
東京大学医科学研究所の松村有子特任助教授。「避難生活によって、持病の成人病を悪化させている人が多いのです」と語る松村先生も上教授と同じく、ひとりの医師として住民の健康相談を受け持った。
南相馬市民病院の林 薫 看護師。「とにかく、たいへんな毎日でした」
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