CD合意の見直し

キャンプ・デービッド合意(1979)は、よくご存知のとおりカーター米大統領(当時)の仲介でサダト大統領とベギン首相が調印したエジプト・イスラエル間の包括和平合意です。今まで30有余年、中東と世界の安全保障の礎となってきました。
「この合意は聖典に非ず。神の言葉でない以上は見直しの議論が許される」とエジプトのシャラフ首相が発言しました。16日朝、これを伝えるアルジャジーラのニュースを皆様にお届けしながら、感慨にふけったものです。
この発言には、イスラエルは当然直ちに反応しています。「CD合意のいかなる変更も認められない」というものです。
一連の動きは、エイラート事件が発生したときにこのブログでお知らせしたように、アラブの春がもたらした中東政治の大きな地殻変動を顕著に示しています。ムバラク政権の崩壊→対イスラエル国境の警備力低下→エイラートへのテロリストの侵入→イスラエルの過剰防衛(エジプト側兵士射殺)→エジプト国論の硬化→イスラエル大使館襲撃→今回の発言→その先は???
という図式になります。
このことについては、未発表原稿を書くため詳細をお伝えできるのはもう少し先になりますが、大変重要な動きなので少しだけご披露した次第です。報道関係者の皆様、どうか私の原稿の先を越すことのないよう(笑)、しかし十分な関心をこの問題に払われるようお勧めいたします。
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      革命勢力の後押しで最高軍事評議会によって任命されたシャラフ首相
   もともと旧体制内のアカデミック出身閣僚だったが、「革命」に際して民衆とともにデモに参加した。

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