2021年10月6日 (No.21189)

アルジャジーラ・モニタリング

<ニュース・ヘッドライン>

6日0600JST「ミッドナイト・ニュース」

■ フェイスブックの元管理職、米議会の公聴会で同社が公益より利益を優先していると告発。IT企業の責任追及を求める声が上がる

■ スーダンの「前政権解体」担当委員会、数百人の裁判官・判事の解任についての同委の決定を司法当局が無効としたことに反発、これを「バシール前政権解体を回避する試み」と評す

■リビア代表議会が選挙法を修正、12月24日の大統領選の1か月後に議会選を実施すると定める。国家最高評議会はこれを拒否、「選挙が延期された場合の責任は代表議会にある」と表明

■英政府代表団がカブールを訪問、タリバンの政権奪還以来初。暫定政府は「英がアフガン政府と緊密な協力を行う意向を示した」と声明

<特定関心項目報道ぶり>

○ 日本関連報道

―特になし

○ イラン・イラク・シリア情勢

―サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、イスラエルのフラタ国家安全保障担当補佐官率いるハイレベル代表団とワシントンで会合し、「バイデン大統領はイスラエルの安全保障とイランの核兵器所有阻止にコミットする」「米の政権は目標達成のためには外交が最善の道だと考えるが、外交が失敗したらイランに対して別の手段を取る用意があると大統領は明言した」と伝えた。

○ サウジ・イエメン・湾岸情勢

―特になし

○ エジプト情勢

―特になし

○ 中東和平(占領地情勢)

―特になし

○ 国際テロ・過激主義情勢

―タリバン暫定政府のバラダル第1副首相代行とハナフィー第2副首相代行は、カブールで英首相のアフガン移行担当特使、サイモン・ガス氏と会合した。バラダル師はその中で、「アフガン政府は英や他の諸国との良好な関係を求めている。アフガニスタンが孤立すれば貧困と失業が増大し、国内のみならず世界全体に悪影響を及ぼすだろう」と述べた。会合後、暫定政府は「英特使はアフガン政府と緊密な協力を行う意向を示した」と声明。タリバンが政権を奪還してから英特使と会合するのは今回が初めて。

○ マグレブ情勢

―リビア代表議会のブレイハグ報道官は、「議会選は12月24日の大統領選の30日後に実施される」と発表し、その理由を「選挙管理委員会に時間を与えるため」とした。これに対し、国家最高評議会のアブドンナーセル報道官は「代表議会は、選挙法に関して国家最高評議会と合意することを義務付けるスヘイラート合意を順守していない」と非難し、「議会選の延期や妨害の責任は全て代表議会と議員らが負うことになる」と警告した。

―アルジェリアのラマ ムラ外相は5日夜、テブン大統領の特使としてマリの首都バマコを訪れ、ディオップ外相と会談した。アルジェリアは数日前、仏戦闘機の領空通過を禁じる決定を下しており、マリが存在するサヘル地域における仏軍の対テロ作戦「バルカン作戦」での任務遂行のための飛行もこれに含まれている。

○ トルコ情勢

―特になし

<その他の重要ニュース要旨>

―スーダンの司法当局(最高裁の控訴院)は、「前政権解体」担当委員会が(バシール前政権への所属を理由に)数百人の裁判官と判事の解任を決定したことに対する異議申し立てを審議し、同委の決定を無効とする判断を下した。解任された人々の連携組織は、司法当局の判断を「司法に公正さを戻す決定だ」と称賛し、職務復帰が決まった人々への補償を求めた。一方、同委はこの司法決定への拒否を表明し、これを「前政権を解体する作業を回避しようとする試みだ」と評した。

―スーダン東部の「ベジャ族族長・独立地域高等評議会」のアブドッラー・オブシャール評議員はアルジャジーラのインタビューで、「当評議会は政府代表団がポートスーダンを訪問した際に話し合った諸事項に対する返答として、統治評議会のカッバーシー評議員に書簡を提出した」と明らかにした。

―消息筋によると、スーダン統治評議会のブルハーン議長、ダグルー副議長、カッバーシー評議員、ハムドゥーク首相が会合し、同国東部での危機についての緊急の提案事項をめぐって協議した。

―マリの暫定政権(5月のクーデター後の軍事政権)は、治安の乱れを収めて北部の武装集団と戦うための軍事訓練への支援を求めて、露の民間軍事会社ワグナーと契約を結ぼうとしている。EU、及び2015年に当時のマリ政府と和平合意を結んでいた「アザワド運動連合」(CMA)はこれに反対している。CMAは「解決策は合意の履行と運動の戦闘員を国軍に統合することにある」と表明。

―フェイスブックの元社員(プロダクトマネジャー)、フランシス・ホーゲン氏は、米上院の消費者保護・製品安全性・データセキュリティ小委員会の公聴会で、「フェイスブックは自社のプロダクトがユーザーに悪影響を与える場合でも利益の確保を優先している」と証言した。この公聴会で、ジョン・スーン議員は大手のIT企業の責任を追及するためとして、「通信品位法230条」(SNS運営企業の免責を認める内容)の改正を求めた。

エリコの目

―イスラエルとUAEの間の査証相互免除協定が10日より実施される。UAE訪問中のシャキド内相が明らかにした。同協定は今年1月に署名されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため、実施が見送られていた。シャキド内相の今次訪問では、警察分野での協力が話し合われている。(アルクドゥス・アルアラビー紙)

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<特記事項・気付きの点>

―特になし

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