2021年10月20日 (No.21203)

アルジャジーラ・モニタリング

<ニュース・ヘッドライン>

20日0600JST「ミッドナイト・ニュース」

■ EU、チュニジア大統領に「権力の分立と、議会制民主主義の尊重」を呼びかけ、「これに基づき支援を評価する」とする。チュニジア労働総同盟は「大統領の措置が無期限に続くことを受け入れない」と述べる

■ スーダン首都の共和国宮殿前で「自由変革勢力-国民合意憲章グループ」の支持者らが抗議を続行。米は「スーダンへの軍事支援は、同国の移行政府に参加する文民の同意次第」とする

■ イラク首都で議会選の結果に抗議するデモ。選管はアルジャジーラに対し、(結果に対する)不服申し立てを全て却下したとの報道を否定

<特定関心項目報道ぶり>

○ 日本関連報道

―特になし

○ イラン・イラク・シリア情勢

―プライス米国務省報道官は、「イランが核合意義務の相互順守に戻り、外交路線に戻らない限り、同国に対する制裁を維持する」と述べた。また同省は声明で、「ブリンケン長官はグロッシIAEA事務局長と会談し、イランが核合意の義務を履行し、挑発行為を止めて外交手段に戻る重要性について協議した」と述べた。こうした中、国連の専門家らは19日に声明で、「世界各国の銀行や医療・製薬会社が、自らが制裁対象になることを恐れて米の制裁を過度なまでに順守しているため、イラン国民の保健分野における基本的権利が損なわれる可能性がある」と警告した。

―グロッシIAEA事務局長は19日、「イラン訪問の日程が近く通知される見通しだ。IAEAの11月の理事会の前にイランを訪問するだろう」「キャラジを除くイランの全ての核施設で監視カメラのメンテナンス作業が完了した」「IAEAは、遠心分離機の製造専用とされるキャラジの施設の査察を行えずにいる」と述べた。

―イラク議会選の暫定結果に抗議する数十人が首都バグダッド中心部に位置するグリーン・ゾーンのゲートに到着したことを受け、治安部隊は同ゾーンの周辺で集中的に展開した。これに先立ち、サーレハ・イラク大統領は「イラク国民の意志、憲法プロセス、平和的な道の尊重は国家の義務だ」と述べた。

―イラク選管メディア担当チームのメンバーのジャミール氏はアルジャジーラのインタビューで、選管が16日に発表された議会選の暫定結果に対する不服申し立てを全て却下したとの報道を否定し、「不服申し立ては今も受付中であり、現時点で1300超の申し立てが行われた」と述べた。

○ サウジ・イエメン・湾岸情勢

―カタール国営通信によると、ムハンマド副首相兼外相は19日にカタールを訪問中のUAE外務・国際協力相と会談し、両国の利益に資する関係進展の方策等について協議を行った。

―ベネット・イスラエル首相は19日、ムハンマド・アブダビ皇太子からUAE訪問の正式な招待を受け取った。日程等は未定。

○ エジプト情勢

―特になし

○ 中東和平(占領地情勢)

―特になし

○ 国際テロ・過激主義情勢

―特になし

○ マグレブ情勢

―ボレルEU外交問題上級代表は19日、EU公式サイトに掲載された声明で、「15日にサイード・チュニジア大統領と改めて対話を行い、権力分立の重要性に関するメッセージを伝えた」「権力分立に戻るための明確なロードマップが必要だ」「我々は(大統領による)措置の影響を実態に基づき注視する」と述べた。またEUは議会制民主主義の尊重を呼びかけ、「これに基づき、チュニジアへの支援を評価する」とした。

―チュニジア外務省の声明によると、19日に地域諸国歴訪を開始してチュニジアを訪問した独外務省国務相は外相との会談で、「独には両国関係を強化する用意がある」「独は、チュニジアが民主主義の強化に向けた歩みを進めることを期待している」と述べた。一方でチュニジア外相は、「(大統領による)例外的措置は民主的歩みの修正のためにとられた」「今の繊細な状況において、独のチュニジアへの支援と、両国間の対話が継続することを望む」と述べた。

―チュニジア労働総同盟の事務局長補佐官は地元メディアに対し、「サイード大統領の例外的措置が無期限に続くことを受け入れない」と述べた。こうした中、労働総同盟事務局長は独外務省国務相と会談し、国内情勢について協議した。一方で独外務省国務相は、「独には、チュニジアの民主的な歩みへの支援を継続する用意がある」と述べた。

○ トルコ情勢

―特になし

<その他の重要ニュース要旨>

―スーダン首都ハルツームの共和国宮殿前で支援者らが4日連続で抗議を行っている「自由変革勢力-国民合意憲章グループ」は、政治諸課題の解決に向けた真剣な対話の実施を呼びかけたほか、「政府を解散する重要性」を固持した。

―米ニュースサイト「アクシオス」によると、フェルトマン米「アフリカの角」地域担当特使は今週中にハルツームを再訪する。これに先立ち、ブリンケン米国務長官は16日、ハムドゥーク・スーダン首相が発表した危機解決のロードマップを歓迎した。また、米上院歳出委員会が発表した2022会計年度の歳出予算案には、「スーダン移行政府の文民側が同意しない場合、同国への軍事支援を一切禁止する」旨が記載されている。

エリコの目

ー「イランに圧力を掛けて核開発を断念させる」とのトランプ政権当時の方針は成功する可能性もあったが、バイデンへの政権交代で望みは絶たれた。サウジは新たな現実に直面せざるを得なくなり、イランとの和解交渉が進んでいる。ハアレツ紙が「イランとサウジの接近は、反イラン連合を解体中」との見出しで報じたのは行き過ぎで、湾岸アラブ諸国は「現実的な安定」の枠組みを模索していると見るべきだ。(マアリフ紙報道の要旨:アルクドゥス・アルアラビー紙)

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<特記事項・気付きの点>

―特になし

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