【特集】中東の熱い冬

エジプトはどうなるのか
100年に一度の大政変劇、第一幕は悪役がコソコソと舞台袖へ逃げ去り、観衆は拍手喝采の超ハッピーエンドで終わった。しかし、これから第二幕目が始まる。この筋書きのないドラマは、どのような展開を示すだろうか。
シナリオはいくつか用意されている。しかし、シナリオどおりにいくとは思えない。
有力なシナリオについて検討する前に、第二幕の配役を紹介しよう。
スレイマン副大統領
 田沼意次のような知将。ムバラクとともに失脚するか、それとも失脚したと
みせかけておいて、闇将軍として復活するか
タンタウィー国防相
 (おそらく)誠実な人柄で、権力欲なし。軍を民主主義達成の「保証人」と位置付け
軍政移行させないよう動くか
バディア・ムスリム同胞団最高指導者
 第一幕でさっそく信徒を裏切る姿勢を見せ、何を考えているかわからない不気味な
存在。エジプトの将来を握る人物
エルバラダィ前IAEA事務局長
 ピエロ
1月25日革命協会を代表する青年
 要所、要所に飛び出しては、落ちかけた観客のまぶたを覚まさせる
ムーサ・アラブ連盟事務総長
 でしゃばり
ザワヒリ・アルカーイダ副官
 ムスリム同胞団の足の引っ張り役
アイマン・ヌール「明日」党党首
 米国の手を引いて登場
ナセリスト党
 この役割が際立ってくるようだと芝居に味が出てくる
新ワフド党
 名前は出るが、消える

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