2021-05-20

エリコ・モニタリング・レポート

2021年5月20日 (No.21050)

19日、イスラエル軍の砲撃や無人機・戦闘機での空爆等の軍事行動激化が明白に見られた。これにより、パレスチナ人12人が死亡、多数が負傷した。デイル・バラハでの無人機による空爆では、身体障害者の男性と妊娠中の妻、2歳の娘が死亡した。また、ガザ地区各地の住宅15棟以上が破壊され、パレスチナ諸派の拠点や農地も標的となった。しかし、今から約2時間前からは、攻撃の手法や対象地域が変化した。イスラエル軍は砲撃や空爆の度合いを緩和し、対象をガザ地区の境界付近に限定するようになった。パレスチナ諸派も、砲撃やロケット弾での攻撃対象をスデロット等のガザ周辺20キロ以内の範囲に限定するようになった。仲介者を介して、口頭での相互理解が成立したかのようにみえる。早急な停戦合意成立に向けた協議を行う余地を作るためだ。しかし、これは現場での成り行きに左右される。