2021-05

エリコ・モニタリング・レポート

2021年5月21日 (No.21051)

イスラエル首相府の声明によると、縮小安全保障閣議に出席した閣僚らはエジプトが提案した「無条件での相互(且つ同時)の停戦」に同意した。これは治安機関及び軍の指導部、特にアルガマン・総保安庁(シャバク)長官とコハビ軍参謀総長の勧告によって受け入れられた。この2人は「イスラエルの軍事作戦は目的を実現した」とする報告書を提出した。後の情報により、停戦は(現地時間)21日午前2時(0800JST)から実施段階に入ることが確認された。
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2021年5月20日 (No.21050)

19日、イスラエル軍の砲撃や無人機・戦闘機での空爆等の軍事行動激化が明白に見られた。これにより、パレスチナ人12人が死亡、多数が負傷した。デイル・バラハでの無人機による空爆では、身体障害者の男性と妊娠中の妻、2歳の娘が死亡した。また、ガザ地区各地の住宅15棟以上が破壊され、パレスチナ諸派の拠点や農地も標的となった。しかし、今から約2時間前からは、攻撃の手法や対象地域が変化した。イスラエル軍は砲撃や空爆の度合いを緩和し、対象をガザ地区の境界付近に限定するようになった。パレスチナ諸派も、砲撃やロケット弾での攻撃対象をスデロット等のガザ周辺20キロ以内の範囲に限定するようになった。仲介者を介して、口頭での相互理解が成立したかのようにみえる。早急な停戦合意成立に向けた協議を行う余地を作るためだ。しかし、これは現場での成り行きに左右される。
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2021年5月19日 (No.21049)

イスラエル軍は18日もガザ地区に対する空爆を続行。地元筋によると、イスラエル軍はガザ地区の北部に70回以上、南部に50回以上の空爆を実施した。空爆によりこれまでにパレスチナ人220人が死亡(うち子供61人、女性36人)、約1400人が負傷した。 一方でハマースは18日夜に、アシュケロン、アシュドッドを含むイスラエルの複数の都市や、軍事基地に向けてロケット弾を発射した。
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2021年5月18日 (No.21048)

17日も、ガザ地区からイスラエルに向けて新たなロケット弾発射が行われ、イスラエルの「アイアンドーム」が迎撃を試みた。現地時間午後11時(18日0500JST)過ぎにも、更に多くのロケット弾が新たに発射された
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2021年5月17日 (No.21047)

ガザ地区の保健省は、「イスラエルのガザ地区に対する攻撃開始以降、197人が死亡した。うち58人が子供、34人が女性。負傷者は1235人」と発表した。また、「16日朝の虐殺により、医療従事者2人を含む42人が死亡、50人以上負傷」「医療従事者への攻撃は、イスラエルの醜悪な顔を晒すものだ」と激しく非難した。
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2021年5月16日 (No.21046)

ハマース軍事部門カッサーム部隊のアブー・オベイダ広報担当は現地時間の16日午前零時(0600JST)過ぎ、「ガザの『ジャラーア・タワー』を始めとする複数のタワーに対するイスラエル軍の空爆への報復として、ガザ地区からテルアビブに向けてのロケット弾発射を再開した」と発表。同部隊は、現地時間の15日午後10時から16日午前零時までの2時間にわたる対テルアビブ「停戦」(ロケット弾攻撃の停止)を表明していた。その後、イスラエルの消息筋は「16日午前零時過ぎに2度にわたるロケット弾発射が行われ、テルアビブとイスラエル中部に42発が着弾した」と伝えた。ロケット弾は、イスラエル南部や沿岸部に向けても発射された。
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2021年5月15日 (No.21045)

パレスチナの保健省は14日夜、「イスラエル軍のガザ地区への空爆による死者が計126人(うち女性20人、子供31人)、負傷者は950人に上った」と発表した。ヨルダン川西岸地区では抗議デモ参加者と治安部隊が衝突し、14日に11人死亡、多数が負傷した。一方でイスラエル当局は、「これまでにイスラエル人7人(兵士1人と、子供2人を含む民間人6人)が死亡した」と発表。 15日は1948年のイスラエル建国に伴いパレスチナ人70万人以上が難民となった「ナクバ(大災厄、大惨事)」の日であるため、各地での衝突激化が懸念される
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2021年5月14日 (No.21044)

パレスチナの保健省によると、ガザ地区に対するイスラエルの攻撃により、これまでに109人が死亡(うち子供27人、女性15人)、580人が負傷した。
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2021年5月13日 (No.21043)

パレスチナ保健省の最新の発表(0600JST台)によると、イスラエルの空爆によりガザ地区でこれまでに65人が死亡(うち子供16人、女性5人)、365人以上が負傷した。イスラエル政府は、「ガザ地区周辺で12日朝に兵士1人」と発表。 こうした中、ハマースは12日夜、イスラエルのアシュケロン、アシュドッド等、ガザ地区周辺地域に向けて多数のロケット弾を発射。 イスラエルのティベリア、ハイファ、ヤッファ、ラムラ、ロードでは、パレスチナ人らが(イスラエル人)過激派に襲撃された。
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2021年5月12日 (No.21042)

11日、エルサレム、ガザ地区、テルアビブとその周辺などで、攻撃の応酬に伴い情勢が激化した。ハマースの軍事部門「カッサーム部隊」は、「ロケット弾130発を発射し、テルアビブとその郊外、ベングリオン空港、アシュドッド、アシュケロンを攻撃した」と発表。イスラエルによるガザ地区の住居に対する空爆への報復だとし、「抵抗運動による過去最大の対イスラエル作戦だ」と主張している。イスラエルの防空システム「アイアン・ドーム」は、多数のロケット弾の迎撃に失敗した。