アルジャジーラに出演しました

久しぶりにドーハから電話があり、オバマ大統領のサントリーホールにおける歴史的なアジア外交演説について生インタビュー出演を依頼されました。私のようにへたくそな人間でも、とにかく直接語りかけることが重要との一念で、次のような話をさせていただきました。(11月14日1500JST放送のアルジャジーラ「ハーザー・サバーハ」(朝のワイドニュース))

キャスター:東京の元外交官で政治問題のライターである新谷恵司氏に聞きます。オバマ大統領はこの演説で日本を政治的経済的に安心させたのでしょうか。
A:はい、それは間違いありません。日本と米国の間で今何が問題となっているか申し上げましょう。数ヶ月前私たちが選んだ鳩山内閣は、米国と「対等なパートナー」となることを望んでいます。これは何を意味するのかと米国でも、また日本国内でも大きな論議と疑問が投げかけられていました。
キャスター:(なるほど)
オバマ大統領はこの機会に日本との同盟関係が、対アジア外交戦略上の要であることを再確認したのです。
キャスター:しかしながら同時に大統領は中国との関係の重要性も強調しました。「中国を包囲する意図はない。むしろより緊密な関係を望む」といった言葉は日本に懸念をもたらさないのでしょうか。
A:そうですね。それは鳩山政権にとって大きな圧力です。鳩山首相の考えは、現在に至るまではっきりしていません。首相は「民族間の友愛(兄弟愛)」ということを言っています。それは政治哲学としては良いのですが、心配があります。米国は中国との関係を重視するのではないか。米国は中国と
日本の間で関係を弄ぶのではないか、と。それは、特に沖縄の米軍基地の問題を考えるときに重大です。沖縄の住民は普天間と呼ばれる基地の移転を島内で行わないよう求めているのです。
キャスター:なるほど。では新政権は今後米国、オバマ政権の対外政策とどう渡り合っていくのでしょうか。
A:それは、今後の交渉にかかっています。日本は、「ノーと言える国」であるべきです。そのタイトルの有名な本が20年前に出されましたが、日本政府はずっと「ノー」を言うことが出来ませんでした。
しかし、10月14日に防衛政務官がワシントンを訪問して、もう私たちはインド洋における対テロ戦争であなたたちの支援を続けません、と言ったのです。
キャスター:北朝鮮に関するオバマ大統領の発言、「北の核が米国を脅かしている」といった発言は日本などの同盟国にとってどの程度安心材料だったのでしょうか。
A:日本には米国という後ろ盾がある。この姿は10年、20年先までも変化すべきではありません。拉致問題や核の問題を解決するには日本と米国の強い、信頼できる同盟関係が必要なのです。
キャスター:東京の新谷恵司氏に聞きました。ありがとうございました。

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