エリコ通信社では、中東の政治・経済・社会・文化のシンクタンクとして、調査・研究活動をおこなっています。
一例としてはアラブの春以降、SNSやBlogなどのインターネット上に組織や個人が発する一時情報が多く集まるようになりましたが、これらの情報の収集・解析の実績もあり、時代に即した研究をおこなっています。
北アフリカ地域における主要部族の役割に関する調査研究報告書
この報告書は、外務省の委託により平成25年8月から平成26年3月にかけて、有限会社 エリコ通信社が調査研究を行った成果の一部を契約に基づき公開するものです。
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まえがき
中東北アフリカ世界は、チュニジアのジャスミン革命(2010年12月)に端を発し「アラブの春」と呼ばれた民衆蜂起とこれに続く内乱・社会構造変化によって、大きな変革期を迎えている。「民主化」の掛け声はあるも、先の見えない混沌に陥っている国が多い。では、それは海図のない航海なのであろうかと問われれば、極東のオリエンタリストたる我々研究者の直感(Instinct)は、部族、ないしは部族的な要素が主要な役割を果たしていくのではないか、と囁く。
「部族」という言葉からイメージする概念はしかし、人により様々である。そしてアラブの伝統的な部族社会については、マシュリク(エジプト以東のアラブ諸国)においては比較的研究が進んでいるが、マグレブにおいてはその要素がどのように変化したのかという基本的な理解に始まり、非アラブたる「原住民」アマジグ人の部族的要素に関することまで、ほとんど知られていない。
本報告書は、2013年1月に発生したアルジェリア人質拘束事件を契機として再認識させられた北アフリカの情勢分析、情報収集強化の必要性に鑑み、その一助となることを願い、主要国たるリビアとアルジェリアについて「部族」の果たすべき政治的役割を切り口とした文献調査を行ったものである。予算的、時間的制約のため、今次調査では現地調査、聞き取り調査まで研究を進めることができなかった。今後の発展を期待したい。
平成26年3月
有限会社 エリコ通信社
研究総括責任者
代表取締役 新谷恵司
研究体制
外部有識者2名を招き、外務省関係部局担当官出席の下調査方針検討会を開催。そこに示された方針に基づき、下記研究者が文献収集と調査研究に当たった。また、本報告書を完成するにあたり再度同じメンバーで報告評価会を開いて批評批判を行い、これを出来る限り反映させた。外部有識者からは特別寄稿を頂いた。
外部有識者
公益財団法人中東調査会 副理事長(元駐リビア大使) 塩尻 宏
上智大学教授 私市 正年
研究総括責任者 有限会社エリコ通信社 代表取締役 新谷 恵司
研究主任(兼リビア編担当) 森本 哲
研究員(リビア編 第2章担当) 森下 信子
研究員(アルジェリア編担当) 岡崎 弘樹
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