コメントライナー

コメントライナー

「他者と共存できる」イスラム政党

◆チュニジアの与党党首が決意示す◆ チュニジア政権与党・アンナハダのガンヌーシ党首が「宗教活動は政治から完全に分離されるべきだ」と述べて、今後は党の活動を「政治的イスラム」から「イスラム教徒による民主政治」に転換していく決意を示した。5月の...
コメントライナー

石油と中東情勢

◆中東情勢が原油価格に与える影響は小さい中東情勢を研究していると明かすと、原油価格の動向について質問されることが多い。日本は輸入量の9割方を中東に依存しているので、「アラブ=アブラ(油)」というステレオタイプが普及したことは仕方がない。しか...
コメントライナー

ヒズボラ(神の党)恐れる湾岸諸国

◆「暗殺」が動かす中東の歴史暗殺(assassination)という言葉が、11世紀のペルシャで暗躍したアサシン教団に由来することが示すとおり、中東の歴史は武装宗教集団が既存の秩序を破壊し新たな時代が始まる、というサイクルを繰り返している。...
コメントライナー

解き放たれたイランの神権政治

◆経済制裁解除がもたらすものイランは、神の意志を正しく解釈できる(!)という聖職者によって統治されている珍しい国だ。バチカンというカトリック聖職者の「国」が、他国を攻撃する軍隊を持たず、その宗教的メッセージは概ね世界平和に貢献しているのに対...
コメントライナー

イスラム世界の変革に期待する

◆アラブの春から5年 深まる混迷サウジアラビアの著名ジャーナリスト、カショギ氏は、ドバイのムハンマド首長の言葉を借りて、「叡智とガバナンス」によって「幸福な中東」という夢は実現可能だ、と意気消沈気味の世論を鼓舞しようと懸命だ。しかし、「アラ...
コメントライナー

「シリア分割統治」の現実を見よ

◆ロシア介入ではっきりした内戦の構造ロシアの軍事介入で、シリア内戦が「複雑化した」との邦字紙見出しを読んで驚いた。むしろこの戦争の「構造」、つまり、誰が何のために戦っているのか、ということがこれではっきりしたと感じていたからだ。「本気のロシ...
コメントライナー

イラン核合意で混乱する中東情勢

◆よみがえるキッシンジャーの言葉 「米国の敵は米国を恐れるべきだが、米国の友邦はもっと恐れるべきだ」。25年間駐米大使を勤め、米国を最も良く知る男であるサウジアラビアのバンダル王子が引用したこの言葉は、キッシンジャー元国務長官のものとされる...
コメントライナー

自由と人権を逆手にとる過激主義

◆アルジャジーラ記者を拘束 「記者であることは犯罪ではない」。それは、6月下旬、ドイツのベルリン空港でエジプト当局の国際手配に基づいて身柄拘束されたアルジャジーラのアフマド・マンスール記者がテレビカメラに向かって示したプラカードの標語である...
コメントライナー

カダフィの亡霊

◆開かれた武器庫2011年2月25日、反政府勢力の一段の攻勢が伝えられる中でカダフィ指導者(当時)は演説に立ち、「武器庫を開ける」と絶叫した。その目的は「人民ひとりひとりに、そして全ての部族に武器を行き渡らせるため」であるとし、「人民が一丸...
コメントライナー

湾岸諸国の安全保障に不安

◆補完関係にある日本とアラブ諸国4月に東京で湾岸協力会議(GCC)が開催した連続セミナーは、改めて日本経済の中東諸国依存の実態を確認する機会となった。わが国経済は、湾岸産油国が産出する化石燃料(石油、液化天然ガス=LNG、液化石油=LP=ガ...