中東政治

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危険なピクニック

旧聞に属するが、6月22日に起きたトルコ空軍機のシリア領空侵害撃墜事件は、シリア情勢の転換点となるかもしれない(=トルコとNATOの介入を招くかもしれない)重大事件として衝撃が走った。しかし、その真相が明らかになるにつれ、報道は立ち消えにな...
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大人の解決

エジプト大統領選挙に決着がつき、心配していた暴動もクーデターも起こらず(私は初めからそう言っていたのだが)、安定への期待からカイロの株式市場は急伸したという。 断片的なニュースを追う中で、私が気に入ったのは、「シャフィーク候補が敗北宣言し、...
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舞台は憲法制定委員会へ

エジプト中央選管による大統領選挙の結果発表の中継を見ていました。 日本の刑事裁判では、死刑判決のときだけ、主文後回しと言われます。選管委員長は死刑判決を言い渡す裁判官よろしく、延々と個別選挙区における異議申し立ての内容と精査結果を読み上げて...
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ムスリム同胞団と民主党

前稿で「しばらく次の幕が開くことはあるまい」と書きましたら、「なぜそんなことが言えるのか?」「選管の大逆転発表で大混乱予測」という趣旨のコメントをいただきました。ご趣旨誠にごもっともであり、かく言うわたしも間もなく発表されるであろう軍エスタ...
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エジプトの安定

大統領選とりあえずの評価 (サッカーの日本VS豪州戦をさばいたサウジ人審判。驚きの判定の連続だったが、出てきた1-1という結論に妙に納得したのは私だけか。同じように、奇妙な妥協の産物として、軍と同胞団という天敵同士のコアビタシオンが始まるの...
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チュニジア制憲議会選挙

本日23日、チュニジアで「第二共和国」の体制を決する制憲議会選挙の投票が行われます。この選挙は、その結果がチュニジアの将来を決するという意味において重要であるだけでなく、今年初め、この国から始まった「アラブの春」によって体制変革を予定してい...
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エジプト第二革命前夜

これは、エジプトの衝突でコプト教徒が大量に殺害される少し前、9月末のアルジャジーラの報道要旨です。 「エジプトでは、政府公共部門の労働者によるストライキが頻発している。要求は労働条件の改善と賃上げ。エジプトでは、旧政権が倒れ、制限が緩くなっ...
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崩れ行くCD合意

「乳と蜜の流れる場所」イスラエルとアラブ世界とを隔てているのは、人を寄せ付けない厳しさでそそり立つシナイ半島の岩山である。エジプトを出たモーゼが40年間放浪したとされるこの荒涼とした砂漠山脈地帯は、その利用の仕方ひとつで自然の要衝ともなれ...
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アルジャジーラ総局長の辞任

ワッダーハ・ハンファル総局長(写真)が数時間前に辞任したようだ。たまたま、アルジャジーラの関係者から聞いた。未確認ではあるが、信頼できる筋の情報なので載せることにした。 ビジネスにおいて世界で最もクリエイティヴな人物100人中No.1(F...
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CD合意の見直し

キャンプ・デービッド合意(1979)は、よくご存知のとおりカーター米大統領(当時)の仲介でサダト大統領とベギン首相が調印したエジプト・イスラエル間の包括和平合意です。今まで30有余年、中東と世界の安全保障の礎となってきました。 「この合意は...
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