NHKスペシャル『激動イスラム 第1回・第2回』

2月23日、24日 の二夜連続で NHKスペシャル『シリーズ 激動イスラム』が放送されます。
(当番組制作に、弊社は参加させて頂きました)。

【放送日時】
第1回 アラブの春はどこへ ~エジプト 変質する民主化革命~
NHK総合: 2013年2月23日(土)午後9時00分~9時58分

第2回 イスラムを覚醒せよ~台頭するシーア派~
NHK総合: 2013年2月24日(日)午後9時00分~9時49分

【放送内容】 

●激動イスラム 第1回 アラブの春はどこへ ~エジプト 変質する民主化革命~

中東で民主化を求める人々が蜂起した“アラブの春”から1年半。そのうねりは、チュニジア、エジプトから事実上の内戦状態に陥ったシリアへと拡大し、各国であらたな国のあり方をめぐる闘いが今なお続いている。イスラム世界で、いま何が起きていて、それは世界にどのような影響を及ぼしているのかを2回シリーズで描く。
1回目の舞台はエジプト。独裁政権を覆したアラブの春は、当初それを歓迎したアメリカなどにとっても予想外の“イスラム回帰”の波に変わった。最古の原理主義集団であるムスリム同胞団が政権を握りイスラム主義に基づいて政治、経済を組み立て直そうとしている。しかし軍を背景に持つ旧政権勢力や革命から置き去りにされた若者たちの反発が高まり混迷を深めている。ムスリム同胞団の台頭はアラブの勢力図にも影響を及ぼしている。エジプトをアラブ勢力からの防波堤としてきたイスラエルとガザ・ハマスとの戦闘が激化している。果たしてムスリム同胞団の活動は、貧困・格差の問題に有効な解決策を見いだせない世界にとって新たな基軸となりうるのか。それとも失墜するのか。世界全体に影響を与える中東イスラムの巨大なうねりの最前線を追いかける。
激動イスラム 第1回 アラブの春はどこへ ~エジプト 変質する民主化革命~

●激動イスラム 第2回 イスラムを覚醒せよ ~台頭するシーア派~(仮)

激動するイスラム世界を描くシリーズ2回目は、救世主の再臨を望む「シーアの教え」を支えに、数々の受難を乗り越えようとする中東各国のイスラム教シーア派の動向を探る。
34年前のイスラム革命によって親米王政を打倒したシーア派国家・イラン。エジプトなどで親米独裁政権を倒した“アラブの春”を自らの革命の延長線上に位置づけ、アラブ諸国でのイスラム主義政権の誕生を「イスラムの覚醒」と称賛。核開発問題をめぐる欧米諸国による経済制裁で市民生活に深刻な影響が広がる中、「革命の発祥地」としての誇りを強く訴えて国民の団結を呼びかけている。一方、民主化を要求する人々のデモが当局によって押さえ込まれたバーレーン。国内多数派を占めるシーア派の人々は、今もデモを頻発に行い、スンニ派が権力を握る親米王政の打倒を掲げている。こうした「イスラムの覚醒」の動きは、中東湾岸地域だけでなく、今や“アラブの春”とは無縁だった地域にも拡大しようとしている。シーア派を中心に巻き起こるもう一つのイスラムの潮流をみつめていく。
激動イスラム 第2回 イスラムを覚醒せよ ~台頭するシーア派~